2019.12.20更新

プリント基板の実装において気を付けること

プリント基板の実装では、基板を電子回路として動作可能な状態にするため、配線だけのプリント基板に電子部品をはんだ付けを行います。種類は2つ、基板表面にはんだ付けする表面実装と、基板の穴(スルーホール)に電極リード端子を挿入してはんだ付けする挿入実装があります。

実装方法には、手載せと自動があります。手載せの方法は、手はんだとリフローに細分されます。手はんだでは、はんだごてを使い手作業で行います。リフローではメタルマスクを作成し、はんだペーストを印刷後、手で部品を載せてリフロー炉にて行います。

自動ではメタルマスクを作成してはんだペーストを印刷後、マウンターで部品を載せ、リフロー機に実装します。ちなみに、メタルマスクははんだペーストを基板に印刷する際に使う印刷版のことです。

ごく一般的な表面実装で注意したいことは、各工程に存在します。まずメタルマスクを使用して基板上のパッドに転写した後マウント工程に入り、表面実装部品を印刷された基板に載せていきます。この段階では部品は基板に載っているだけの状態なので、位置がずれないよう注意が必要になります。

次はリフロー工程です。リフロー炉の加熱によりペーストが溶けて部品が接合され、部品が載っているだけから固定された状態になります。炉から出した後に冷却を経て、電子回路として動作可能なプリント基板が完成します。

しかし、リフロー後には接合部の外観検査が入ります。ここでよく発生する不良には、未実装・断線やショート・ガラス繊維の剥離・層間剥離・不要な孔の出現・漏れ・はんだの形状問題・はんだ不足などがあります。

未実装は、正しい位置に必要な電子部品が正常に存在していない状態を指します。断線やショートは、はんだの過不足によりパターン通りでない設計が原因です。ガラス繊維の剥離には、機械的ストレスで樹脂から剥離したグレイジングと、熱ストレスで剥離したミーズリングがあります。

層間剥離は熱衝撃・基板の水分・積層工程の不備などによりガラス繊維の樹脂から剥離した状態で、この状態になると基板として使用できません。不要な孔はガス放出が原因で、はんだペーストの末広がり部にできるブローホールと、はんだ下に空洞ができて表面に小さい穴が貫通するピンホールがあります。

はんだは漏れや不足も要注意ですが、ブリッジ・つらら・部品立ち・イモはんだなど形状関連の問題もあります。それぞれショートなどの支障に繋がる可能性があるため、軽視せず対策が必要です。

プリント基板を電子回路として動作可能な状態にする作業は、個人用かつ少量の使用でない限りは多く製造会社に依頼します。はんだ付けの条件は各会社の製造環境によるため、条件に関する希望がある場合は文書や資料を提出して相談する必要があります。特殊部品など、通常とは違う希望がある時は会社により現品確認をしてから対応可否が決まります。

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